はじめに
2025年2月から4月中旬に行った転職活動の振り返りをまとめる。
転職活動を始めたきっかけ
現職での今後の目標が見通せなくなってしまった
転職を考える一番のきっかけは、現職での今後の目標が見通せなくなってしまった。
- 2024年の振り返りでも述べたように、入社のきっかけとなった2名がすでに退職してしまったこともあり、現職で目標とできる人やキャリアパスが見つけにくくなっていた。
- 手掛けているサービスの事業・技術面での今後の展開やビジョンが上層部含めてあまりしっかり定められておらず、事業や開発に対してワクワクと感じる機会が減ってしまった。 受け身になるのではなく、必要に応じて自ら情報を仕入れて自分なりのビジョンを考えるまでアクションを起こせたらよかったが、他の要因もあり、そこまでのモチベーションを上げるのが難しかった。
もともと1年ほど前の開発プロジェクトで少しもやもやした思いがあったが、年末の長期休暇で一度現職のことを全く考えずに数週間過ごした結果、休日明けのタイミングで「何を目標に働いているんだっけ?」とふと我に立ち返ってしまい、モチベーションを戻すことができなかった。
その他
その他に、いくつかの要素を箇条書きで書いていこうと思う。
- 成長という面においては、現職での刺激が少し物足りないと感じるようになった。
- 技術的関心が強い人が少ない印象で、技術的な議論や改善意欲が薄いと感じることが多くなった。(ただこれは転職の意思を決めてから、少し改善の傾向もみられていたため、タイミングの問題でもあった。)
- プロダクトマネジメント面で組織的に弱く、中長期的なビジョンや思いを提示できる人が少なかった。
- 現職でのキャリアビジョンを描くのも、少し難しかった。
- スペシャリストとして働いているビジョンを見いだせなかった。
- マネジメントの役割に興味はあったものの、エンジニアとしてのキャリアがまだ短く、すぐにマネジメントを担うことに躊躇があった。
- 自身の役職などを意識せず、チームリーダー的な視座でチームをリードするような行動を心掛けてはいたのですが、メンバーでありながら、視座を高く、自身を律して一人で頑張っていることに違和感を感じるようになってしまった。
- 役職を持たない形でチームをリードすることに対して、少し限界を感じるようになってしまった。
- しかし、まだエンジニアとしてなり立ての部分もあり、技術に対して取り組みたい思いもあって、チームリーダーを自ら立候補するか迷ってしまっていた。(これは私の反省点でもある。)
- 会社のフェーズ的に、既存サービスの負債解消がメインのプロジェクトが多く、ユーザーに対して喜ばれる改善や新しい価値提供ができていないことにもどかしさを感じていた。
- もちろん、負債解消は重要なことだとは思うが、ユーザーに対して価値提供ができていないことに対して、少しもやもやした気持ちがあった。
転職活動
転職活動の軸
今回の転職活動では、以下のような軸を考えて活動を行った。
- 事業内容に対して興味が持てること
- 事業内容に対して、社会的意義や将来性を感じられること
- バックグラウンドが製造業であったことから、製造業に貢献できる事業だとより嬉しい。
- 技術的な成長ができること
- 技術的関心が強く、技術的な議論や改善意欲が高い人が多い環境。
- 新しい技術に挑戦できる環境。
- 一度静的型付け言語に挑戦してみたいという気持ちがあり、個人的にはできればGo言語に挑戦してみたいと考えていた。
事業内容に対して興味が持てることは、今回に限らず、転職活動の軸としてはかなり重要視している。
転職活動の方法
- 今回は、転職サイトとしてFindy、Forkwell、Green、転職ドラフト、そして転職エージェントとしてレバテックを利用した。
- 当初はFindyをメインで使っていたが、最初の1ヶ月で面接の結果が芳しくないことに少し焦ってしまい、他の転職サイトや転職エージェントも利用してみた。
- 転職エージェントはあまりいい印象がなかったが、使わず嫌いであったこともあり、今回初めて利用してみた。
転職活動の結果・感想
正直に言うと、前回の初めてかつ未経験からのエンジニア転職活動に比べ、今回は苦戦した。
前回は転職活動を始めて1.5ヶ月ほどで内定をもらい転職先を決めることができたが、今回は2.5ヶ月ほどかかり、選考を進めた企業数も多くなってしまった。
結果
- カジュアル面談数: 45社
- 書類選考数: 30社
- 面接数: 23社
- 内定数: 3社
自分は情報収集を色々と行うタイプなので、正直カジュアル面談や書類申込数は一般と比べてかなり多い方だと思う。
ただ、ここまで多くなってしまった要因としては、面接の経験を積むために意識的に少し多くの企業に応募して、面接を受けるようにしていたこともある。開始1カ月は面接の結果が芳しくなかったことから、少し焦ってしまい、転職エージェントを利用したり、興味の範囲外の企業にも応募してしまったのも正直なところである。
最終的には3社から内定をいただくことができ、次の転職先は、結果的に製造業にも関わりの強い会社で、かつ、Go言語をメインに使用しているスタートアップ企業に転職することを決めた。
感想
以下、感想を箇条書きで書いていく。
選考・面接観点
- 前回の未経験の転職活動と比べると、書類選考の通過率は高かった印象である。
- 一方で、年齢に対する経験年数などが短いこともあり、面接での応対が上手くなかったりといった点で、内定をもらうまでに時間がかかった。
- 転職活動当初は、転職活動の軸やキャリアビジョンが説得力のあるものになっていなかったこともあり、相手に伝わりにくかった点もあった。
- ユーザーに対して価値提供できる開発のことを、「ポジティブな開発をしたい」といった表現で伝えてはいたが、相手にとっては抽象的な表現だったと反省する。
- 色々と考えてしまう質・話下手で話の構成を作るのが上手くないこともあって、面接での回答が冗長になりやすい傾向がずっとあったと感じる。
- これはずっと改善できていない点であり、今後の課題でもある。
- 自身のこれまでの技術スタックとは異なる技術スタックの企業に応募することも多く、それが結果に影響した印象である。
- 現職はPythonをメインに使用しているが、Pythonをメインとする企業が少ないため、別の技術スタックの企業に応募することが多かった。
- 最初の1カ月は、転職活動を始めたばかりで面接の回答が上手くできず、面接で落ちてしまうことからの焦りで、少し興味の範囲から外れる企業に対しても申し込みをしてしまったこともあった。
- その結果、一部企業では面接意欲があまり高くないこともあり、選考が進まない悪循環に一部陥ってしまった。
- 転職エージェントを利用してみたのだが、あまり体験がよくなかった。
- 面接日時を自分で調整できないのが、個人的にはあまり合わなかった。(日程調整を任せられたり、企業をレコメンドしてくれるメリットが、自分にはあまり強みでなかったのが正直なところである。)
- 質疑応答で、これまでの難しかったプロジェクトやこれまでの経験での失敗談を、論理だてて説得力を持たせて伝えるのが、やはり難しい。
- 特に失敗談があまり思い浮かばず、苦労したのが記憶に残っている。
その他
- 転職活動がうまく進んでいない時期には、将来の不安感が強くなり、精神的に辛い時期もあったのが正直なところである。
- 今回は現職に所属しながらの転職活動であり、前回のような焦りまではなかったものの、一方で現職に対する辛みを感じてしまうこともあり、精神的に辛い時期もあった。
- 年齢がある程度になるにつれ、キャリアビジョンや転職軸がしっかり求められる印象であった。
- 私は年齢の割にエンジニア歴が短いこともあって、その点少し迷いが出てしまっていた部分がある。
次回への教訓
- 外部に見せられるアウトプットを作成しておくこと。 前回はポートフォリオをしっかりと作成して挑んだのだが、今回は見せられる技術的なアウトプットを作成することを怠っていた。
- キャリアの定期的な棚卸しを行い、現職の業務エピソードについて言語化して準備しておくこと。
- 特に数年前の経験については記憶が曖昧になっていることが多く、話のネタになりそうにもかかわらず話せなかったり、思い出すのにも時間がかかってしまう反省がある。
- キャリアビジョンについては、しっかりと考えておくこと。
- 年齢が上がると、ある程度キャリアの方向性や強みを考えることが必要になってくると感じる。
- 正直なところ、今現在もまだ明確には決められていないのが現状である。
- プロダクトマネジメント方面か、アーキテクト方面か?
- 面接の回答を端的にまとめること。
- 「こんなシンプルな回答でいいのかな・・?」というぐらいが多分一般的にはちょうどいい。
- 今まで外部との交流なども行っていなかったので、外部の人と交流することも重要であると改めて感じる。
- 外部の人との人脈も作れるといいなという思いもある。
まとめ
就職活動は当初から苦手意識があり、今回は転職活動の準備などもなく突発的に始めてしまったこともあり、活動自体はあまりスムーズに進んだものではなかった。
そのため、上記内容はあまり褒められたものではないとは思うが、ありのままの振り返りを残しておく。
ただ、最終的には自分の転職活動の軸に合った企業に転職することができたので、結果的には良かった。
製造業に関わりのある事業を展開している会社自体が多くない中で、そのうえでGo言語をメインに使用している会社を選べたのは、本当に運が良かった。
一方で、次の会社はエンジニア組織が一桁の会社であり、必然的に一人に求められる役割が大きくなるので、自分がしっかり貢献できるか不安も少なからずあるが、しっかりと貢献できるように頑張っていきたい。